さまざまなチャンスに恵まれる、環境優位性がある会社とは
みなさん、こんにちは。フューチャーで人事責任者をしている稲垣です。
前回「プロフェッショナルに選ばれ続けるために必要な3つのこと」という記事を書かせていただきましたが、3つのこと(環境優位性、魅力的なカルチャー、安心安全な環境)についてもう少し詳しくお話ししていきたいと思います。今回はそのうちのひとつである「環境優位性(チャンスに恵まれる)」について説明します。
プロにとって重要なこと
私はサッカーが好きです。特に地元横浜を本拠地とするプロサッカーチームが大好きなので、平日開催の試合でも予定を調整してスタジアムに通っています。これもテレワークによる恩恵のひとつですね。スポーツとビジネスは一見遠いようですが、「プロフェッショナル」という観点で見ればプロスポーツから学ぶことは多いです。今回はサッカーを例に環境優位性があることの重要性を説明してみようと思います。
ほぼ全てのプロスポーツに言えることですが、プロフェッショナルにとって一番重要なことは何だと思いますか?今回のテーマが「環境優位性」なので、もしかしたら練習環境だったり優秀な監督やコーチがいること、体によい食事や体のケアができるクラブハウスがあることを想像するかもしれません。しかし、それよりも重要なことがあります。それは「試合に出続けること」です。
サッカーの世界では「サッカーはサッカーをすることでしかうまくならない」という言葉があります。瞬間の判断が勝負に直結するような経験は、試合に出ない限り身に付きません。晴れてプロのサッカー選手になれたとしても、出場機会に恵まれなければ他のチームへ移籍したり、若手であれば別のチームに期限付きで移籍し武者修行をすることが頻繁に行われています。
さて、これを我々に当てはめるとどうなるでしょうか?
我々にとっての試合とは
フューチャーは、お客様の難題を解決することが仕事です。我々のお客様は総じて現状に満足せず、目指すべきところに向かいたいが道筋が分からない、他に頼む人もいない、という状況です。加えて「現状」や「目指したいところ」がぼやけてしまっていることも多く(だからこそ悩む)、往々にして輪郭をはっきりさせることからスタートします。
一口に難題と言っても、状況や環境は刻一刻と変化していくので何一つ同じ局面は存在しません。作戦や計画も一度立てたら終わりでは無く、常に最適化し続けていく必要があります。サッカーは1試合90分で行われますが、プロジェクトは数か月以上も続いていくので、全体と細部を見た最適な判断を積み重ねていかないとゴールにはたどりつけません。
我々の考える試合というのは「難題を解決するプロジェクト」で仕事をすることを指しています。つまり、お客様や世の中の難題を解決できるプロフェッショナルには「難題を解き続けること」でしかなれないのです。
環境優位性が重要なわけ
「環境優位性が重要である」という意味は、まさにここにあるのです。
フューチャーではプロジェクトへのオープンアサインの仕組みがあります。難題を解決すべく、色々な業界・業種・役割の仕事が並行して走っているので、便宜上は金融部門といったものはありますが、部門の中でアサインが閉じることは無く、「金融のプロジェクトの次に流通のプロジェクトにアサインを希望する」ということが普通にあります。つまり自分にとって「難題を解き続けること」ができるプロジェクトを自分で選べるということです。
「同じプロジェクトに居続けないといけない」ことは全く無いのですが、もしそんな環境だったとしたら私はゾッとします・・・。
試合に出ることで見えてくること
では、なぜ「試合に出続ける」ことで上達するのでしょうか?試合では瞬間の判断を経験できると書きましたが、もう一つ、とても重要なことがあります。それは、何だと思いますか?
プロフェッショナルの定義は色々とありますが、少なくとも「他の人には無い、優れた武器を持っている人」ということは言えると思います。そのため、プロフェッショナルとして価値を発揮するためには、まず自分の武器があり、その武器の質を高めていくことで応用力を高め、解決できる量を増やしていくことが必要不可欠です。そうして、解決できる量が増えれば増えるほど、プロフェッショナルとしての価値が高くなっていきます。
「試合に出続ける」と「自らの武器を自覚して磨くこと」ができるようになるのです。
人は苦労して身に付けたことに価値を見出す傾向にあります。「自分が苦労したこと」には、ねぎらいの言葉をかけてもらったり、報われることを期待してしまう一方、プロフェッショナルの世界では結果(とそこに至るプロセスも含めて)が全てであるという非情な一面もあります。
ビジネスの世界では当たり前のように「費用対効果」が重要です。どれだけ苦労したかにかかわらず結果で評価される世界なのですから、プロフェッショナルも同様に、同じ結果がでるならば苦労しないほうがいいに決まっています。
「苦労しなくても人より結果を出せる」ことが武器ということになるのですが、それを見つけることは想像通り結構な難題です。苦労しなくてもできることって、自分では「大したことない」と思いがちなので、周囲から評価されても半信半疑になってしまいます。だからこそ試合、特に「シビアな試合」に出続ける意味があるのです。
シビアな状況ではなりふり構っていられず、常に最適解を見出すために懸命に取り組みます。そうした中では、メンバー同士が自然とお互いの「成果を出せること(武器)」が見え始めてきます。それが見えてくると、その人は他の人より早く、品質が高い結果が出せるので、リーダーは自然とそれぞれの武器が活きるように仕事を配分し始めます。
シーズン開幕時では不安定だったチームがシーズン終盤に向けて熟成されていくのと同じように、プロジェクト開始当初ではややギクシャクしていたチームが段々とお互いの武器が明確になり、最適な結果に向けて最適なプロセスを最適なタイミングで調整し続けて結果を出していく。その過程を通じて自らの武器を自覚し、その武器を使うことでさらに磨かれていく好循環が産まれるのです。
あなたは試合に出ていますか?
啐啄同時(そったくどうじ)という言葉があるように、環境だけではプロフェッショナルとして成長できません。個人が武器を自覚して磨くためにやるべきことたくさんあります。まだ武器を自覚することが難しい若手層にとっては、苦労ばかりが先行して目の前のことに意義を見いだせず、つらいことが多いかもしれません。
ただ、多くのチャンスがある中で、成功も失敗も繰り返しながら自覚できた武器は一生使えるものですし、武器があって成果を出せるからこそ次の武器を仕込む時間もできます。それらの武器を磨くことでより多くの喜びに出会え、より多くの方から感謝されるのですから、若いうちにもがき苦しむことは十二分に費用対効果があると思います。
「プロフェッショナルに選ばれ続けるために必要な3つのこと」のひとつ、「環境優位性」について説明しました。
プロフェッショナルになればなるほど、目の前の報酬だけでなく、社会的意義や自分だからこそやり遂げられる仕事を求めるものです。取り組む仕事がつまらなければ、いくら報酬が高くてもあっという間に他社に行ってしまうので、企業としてプロフェッショナルが挑戦する、やりがいのある仕事を常にたくさん用意できること、多くのチャンスを用意することが、より一層求められると思います。
フューチャーも負けず劣らず、多くの難題を用意しています。我こそは!という方、ぜひフューチャーで腕をふるってみませんか?