ブランクの不安はゼロ 夢中で仕事をしていた自分が支える今
こんにちは、ITコンサルティング本部の林七海(はやしななみ)です。2019年7月に入社し、現在は製造小売業のプロジェクトに所属しています。
フューチャーでは様々な働き方をされている方がいます。今回は先輩社員のお話を聞いてみたいと立候補して、子育てをしながら活躍中の奈良さんにインタビューしました。
奈良香里(ならかおり)
フューチャーアーキテクト株式会社 ITコンサルティング本部 マネージャー。2009年新卒入社。金融業を中心に、小売、ヘルスケア等、様々な業界のプロジェクトでキャリアを積み、2018年4月~2019年3月にかけて産前産後休業、育児休業を取得。現在は、小売業のプロジェクトにて全体マネジメントに従事。
◆全力で働き実力をつけたい。そんな想いでフューチャーを選んだ
― フューチャーをファーストキャリアに選んだ理由を教えてください。
「こういう仕事がしたい」「こんな夢がある」という具体的なものはなかったのですが、しっかりと実力をつけられるところ、専門知識がつけられる会社がいいと考えて就職活動をしました。いつか結婚して、子供が生まれてキャリアが中断されたとしても、これまでの経験によって自分に力がついていることで復帰しやすい環境のあるところがいいなと。
将来やりたいことが見つかった時の選択肢の幅が広がるように、毎日全力で頑張れそうだという視点でも絞り込みました。そして最後は勘ですね、会社訪問でフューチャーのオフィスに来た時に、実際に働いている自分をイメージして違和感がなかったんです。
― 新人研修後のプロジェクト経験について教えてください。
金融、流通、ヘルスケア等のプロジェクトを経験しました。最初に配属された金融業界のプロジェクトでは要件定義から保守まで行いました。大規模な流通業のプロジェクトではチームリーダーとしてマネジメントにも関わり、ヘルスケア事業のプロジェクトではビジネス開発に携わりました。この時は、介護業界に対する興味が強くなり、ヘルパーの資格を取得するために週末学校に通ったくらいです。
― 新人研修リーダーも務めたとお聞きしました。どんな経験でしたか?
一言でいうなら「苦労」(笑)。当時は今ほどしっかり教育カリキュラムが出来上がっていなかったので、一から作り上げていくということに特に苦労しました。ですが、この期間での経験は確実に身になっています。
現場の社員に研修の講師を務めてもらうことが多く、フューチャーの社員は研修に対して強い思いがある人も多いので、依頼時には「何故あなたに依頼するのか」「何を話してほしいのか」ということを明確にして伝えていました。また、「どういう新人を育てたいのか」「どういうカリキュラムが必要なのか」という議論は常にしていましたね。想いを言語化する大切さを実感した経験でした。
フューチャーの新人研修については上記リンクより記事がご覧になれます。
◆制約があっても、好きな仕事を楽しくやる
― 2018年に産休・育休を取得し、2019年に復職されています。就活中から産休・育休を取る将来を考えていたようですが、妊娠~復帰に直面して不安などはありましたか?
妊娠中は、自宅から通いやすいお客様のプロジェクトに所属していたこともあって顧客先に行く場合の身体の負担も少なく、出産1か月前まで働くことができました。復職時も、私の住む自治体で保育園が新設されたので保活(保育園入園が決まるまでの情報取集、書類準備、自治体申請等、一連の活動)がスムーズに進み、産後1年弱で復職することができました。
育児休業中は子育てに必死で、復職後のことはあまり考えていませんでした。いざ復職するとなると「子育てしながら時間の制約があるのに大丈夫なのだろうか」と不安を感じました。私は、時短ではなくフルタイムでの復帰を考えていて、子育てと仕事の両立にむけて8時~16時の中で働きたいと考えていたんですね。果たして現場で受け入れられるのか少し心配でしたが、プロジェクトから「気にしないからどうぞ」と言われて。拍子抜けしました(笑)。まさに入社時に決め手になった「自分に力がついていることで復帰しやすい環境」がフューチャーにはあるということを感じた瞬間でしたね。
― はじめからフルタイムでの復帰だったのですね。時短などは考えませんでしたか?
時短で復帰してもいつかはフルタイムに戻すことになります。いつ、どのタイミングで、自分にフルタイム勤務OKを出すのか。その判断基準が明確ではないので、まずフルタイムでやってみて無理なら時短にすればいいと思い、フルタイムでの復帰を決めました。
― 仕事への復帰はスムーズでしたか?苦労はありませんでしたか?
復職直後は非常にテンション高く仕事に取り組んでいました。産休・育休を経て自分が専業主婦には向かないことを痛感したので、とにかく仕事ができることが嬉しかったですね。でも、子供が熱を出して思うように働けなかったり、子供の体調不良がうつって自分自身が体調を崩したり限られた時間でやりたいことが全部できないというジレンマを感じたり。だんだんと悩むことが出てきました。
なので、新しい役割に立候補し、自分のできることを増やすことによって手ごたえを感じ、現場で揉まれながら少しずつ折り合いをつけていきました。子育てを言い訳にせず、やってみたいことを一つ一つ丁寧に行っていくことが大切だと気付き、仕事も改めて楽しいと感じるようになりました。
リモートワーク中なので、インタビューはzoomで実施。
― 復帰数か月後、今のプロジェクトに異動されています。この時、働き方について改めて考えることなどはありましたか?
仕事と家庭のバランスや、勤務時間などについて見直すことはありませんでしたが、プロジェクトを選ぶ際の考え方は変わりました。
復帰する際は自分の興味よりも、制約のある働き方との親和性を重視していました。ですが、先ほどもお伝えした通り、やりたい仕事を楽しくやることが大切と考えるようになり、プロジェクト選びの考え方は変わりましたね。今のプロジェクトは小売業のお客様です。お客様自身が自社の商品を愛しており、エンドユーザーの手に届けることを強く意識していることが伝わってくるので、とてもやりがいを感じます。
◆子育てと仕事の両立をプラスに
― 率直にお聞きします。育休、復帰がマイナスだと感じたことはありましたか?
マイナスだと思ったことはないです。むしろプラスでしかないと思っています。限られた時間で成果を出す仕事の進め方も、育休復帰後から身に付けたものです。
気持ちの切り替えも早くなりました。物理的に、考える時間が減ったので、悩む時間も減りました。以前は仕事で何かあると落ち込んでいましたが、目の前に泣いている子供がいたら何とかするしかない。生活を回さなくてはならないので、仕事を切り離さざるを得ないんです。精神衛生的には、この切り替えがプラスに働いています。そして、他人に対しても、寛容になりました。「そうか、そうか。うん。」って、お母さんのような目線です(笑)。
― 成果主義のフューチャーの働き方で子育てをするイメージが沸かない、という若手社員の声を聞くことがあります。アドバイスはありますか?
若い時は本当に良く働きましたが、子供を産んで生活ががらっと変わり、違うステージが見えてきました。がむしゃらに仕事に没頭し自分の力を蓄えるステージから、環境が変わって仕事のやり方を変えざるを得なくなるステージへの移行です。両立の難しさはもちろんありますが、それまで夢中で仕事をしていれば必要な力はついているし、意外と大丈夫だったと思っています。
フューチャーは柔軟な会社なので、自分で声を上げれば変えることができます。アサインも希望を出すことができるし、必要な制度がなければ提案して作ればいい。子供がいようが、制約があろうが、続けようという気持ちがあれば、何とでもなりますよ。
ご家族で撮られた写真。笑顔が素敵な1枚。
― 今後やりたいことはありますか?
今のプロジェクトは、スピード感もあり、やりがいがあるので、しばらく同じ場所で続けるのもいいな、と思っています。一方で、子供も少し大きくなり身体が丈夫になってきたので、もう少し柔軟に、幅を広げて働くこともできるかな、という想いもあります。
逆に私から質問してもいいですか? 林さんはどういうキャリアプランを描いていますか?
― え?!(いきなりの質問に驚く) 自分をよく見てくれている人が「ここがいいよ」「ここが合っているよ」と言ってくれたら積極的に乗っていくような、いい意味で流されながらキャリアを積みたいです。
気が合いそうですね(笑)。私の好きな経営学者の一人に、「ストーリーとしての競争戦略」を書いた楠木建さんという方がいます。彼がNewsPicksで連載されていたキャリア相談をまとめた「好きなようにしてください」という本があります。いろんな悩みがあるだろうけど、結局は自分の好きなようにして、機が熟すまでは流れに身を任せてみてもいいのでは、という内容です。仕事である以上、成果を出すことは必要ですけどね。読むと元気になります。
『好きなようにしてください』楠木建 著
仕事なので好きなことばかりやっていくわけにはいかないですが、フューチャーのプロジェクトは数も多く、業界も多岐にわたっています。新しいプロジェクトに移るタイミングで、都度、自分の好みや、強みなどを棚卸する機会があり、気づきを得るきっかけがたくさんあると思います。
育児でも仕事でも自分の考えの枠組みはあまり変わりません。赤ちゃんが泣いている原因を探って解決し、次に活かす。オンもオフも、日々課題を見つけて、分析し、試行錯誤して改善し、次につなげることの繰り返しです。育児休業を終えて仕事に復帰する際に、ブランクに対する不安が全くなかったのは、コンサルタントとしてのマインドのおかげかもしれませんね。
リモートでのタッチ!
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奈良さんから入社から現在までという長いスパンで深くお話が聞けてとても楽しい時間でした。インタビューを通じて、私自身はまだ将来像や具体的なキャリアプランを考えるに至っていないことに気づきました。まずは自分の興味のあることや想いについて意識して仕事を楽しく、夢中でできたらと思います。また、ひとつひとつの仕事にしっかり取り組み、それが自分の力に繋がるのだと奈良さんのお話を伺って強く感じました。