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技術に自信が持てなかった私の転職後の変化

初めまして、フューチャーの下地玄です。今回は技術に自信のなかった私が、フューチャーに入社後、技術に対する捉え方がどのように変わり、現在どのように仕事をしているのかをお伝えしたいと思います。

1.フューチャーに入るまでの歩み

大学卒業後、独立系SIerに入社してSEとしてキャリアをスタートしました。大学時代は数学にのめり込み、プログラミングは講義での演習経験程度でしたので、入社後の研修と現場での実務を通して技術スキルを積み重ねてきました。入社直後に配属されたのはメガバンクの営業支援システムのプロジェクトで、大手ベンダーの下請けとして客先常駐型で開発業務に従事してきました。

銀行システム部門やベンダーとの距離が近く、ビジネスマナーから設計開発スキル、障害発生時の対応など、さまざまなことを経験することができました。そのプロジェクトから離れた後も、他のメガバンクの勘定系システム刷新対応や、電子マネーシステムのシステム保守など、金融系プロジェクトに多く従事してきました。

いちプログラマーから、小規模のチームリーダー、20名規模の現場責任者とキャリアを積み重ねていきました。若いうちからチームを推進する役割を多く担い、コーディングは協力会社や自社若手社員に任せるというスタイルであったため、SEといっても技術力に対する自信はあまり持っていませんでした。
加えて、プロジェクトリーダーを目指しているものの、リーダーに必要な新規営業力やメンバー育成には苦手意識もあり、自分のスペシャリティを見いだせずにキャリアの行き詰まりを感じ始めました。この停滞感を脱してさらに成長したいという思いから30歳を過ぎた頃には転職活動をはじめ、出会ったのがフューチャーでした。当時のイメージはコンサルとエンジニアを両方できるというくらいの感覚だったのですが、今となっては以下の3つがフューチャーの魅力だと思います。

①顧客からの高い期待値のなかで、直接的に貢献できること
②コンサルティングで理想を描くだけでなく、システム構築・導入まで責任を持つこと
③成長意欲のある社員、ベンチャーマインドのある風土のなかで切磋琢磨できる環境であること

この3つがあるからこそ、当時の停滞感を抜け出せ、今も貪欲に成長しながら仕事ができていると感じます。

2.入社後の衝撃

入社直後に衝撃を受ける出来事がありました。それはBPY(Best Project of the Year)です。

BPYとは1年で最も成果を上げたプロジェクトを全社員で選び表彰する年に1度の取り組みです。ちょうど私が入社した直後にそのイベントが開催されました。そこでフューチャーを代表する10プロジェクトの発表を聞き、衝撃を受けました。例として2つご紹介します。

①大手物流企業
プロジェクト膨大な量のデータトランザクションを扱う技術的な難易度の高さと、顧客ニーズの変化に素早く対応した仕組みを実現するマネジメント力。
➁地方銀行の融資稟議プロジェクト
業務の難度が高い融資稟議のシステムで地銀シェアNo1。システム構築の難度もさることながら、銀行業務効率化により業界を変革する!という熱い思いが想像を超えていた。

どれもクライアント企業の根幹を支えるミッションクリティカルなシステムで、複雑な業務フローやシステム全体構成を把握しないと実現できないものばかりでした。システムアーキテクチャや業務理解、未来を見越した技術選定などどれをとってもハイレベルだと感じました。さらには、それらを短納期で実現するようなプロジェクトもあり、プロジェクト推進力の高さにも圧倒されました。

「とんでもない会社に入社してしまったかもしれない…」

技術力に自信がない自分が、フューチャーでやっていけるか正直とても不安を感じました。一方で、1つ1つスキルを高めることで、とてつもなく成長できるイメージも持てました。不安と期待の両方を強く感じた印象的な一日でした。

3.フューチャーでのキャリア

その後、最初に担当したのは中四国エリアの某地方銀行様。フューチャーが導入した融資支援システムを長年愛用していただいており、運用保守フェーズから参画しました。融資業務という幅広い領域をカバーしているため、全体像を把握することが難しく、さらに独特の業務フローに加えて業界内でも一般的ではない現場特融の略語やお客様オリジナルワードのオンパレード…。当時は、お客様の考えや意見を理解するのも一苦労でした。そんな中でも、2か月経ったころには、これまでの経験をふまえ自分自身のスキルが通用する部分が見えてきました。

・顧客対応
・システム開発における設計スキル、見積観点
・運用保守における障害対応、顧客報告
・チーム内の進捗トラッキング方法やリーディング、仕事を楽しくやれる取り組み、関係性構築

運用保守の仕事では、安定的にシステムを運用していくことに加えて、お客様により良い提案を積極的に行います。私もフューチャーのナレッジを活かした提案に入社直後から関わっており、半年経過した頃に無事受注ができました。それもあって、入社後1年を待たずしてランクアップできたのです。とても嬉しかったのを覚えています。評価されたポイントをご紹介します。

・フューチャーで前例の少ない融資AIのPoC案件を提案から受注までリードしたこと
当時のAIチーム責任者から「下地さんがいたから提案したし、やろうと思った」、評価者からも「下地さんがいたから提案が加速できたし、フューチャー内の士気も高まった」というコメントをもらえたことが何よりも嬉しかったです。
・運用保守の品質向上、メンバーのモチベーション向上を図れたこと
ライブラリ管理改善、進捗管理方法改善、進捗会議のファシリテーション、その他プロジェクトの問題点や課題を拾い上げて金融事業部の責任者とも相談しながら解決や推進をしてきました。
・社内活動の事務局として企画からイベント当日の登壇、クロージングまで行ったこと
社外向けイベントの企画、運営を事務局として推進しました。企画検討から参加銀行への事前インタビュー、当日シナリオ作成、コンテンツ作成、イベント登壇まで一気通貫で行いました。

いまでは担当のお客様で並行している複数案件を束ねるアカウントリーダーとしてプロジェクトを統括しています。

4.技術力のとらえ方と仕事をするうえでの信条

いま感じている「技術力」について少しお話したいと思います。

前職時代やフューチャー入社直後は、複雑な機能の設計やコーディングを行えることが「高い技術力」だと考えていました。そのため、転職時は技術力に自信がない、経験が少ないと悲観していましたが、いまは「技術力」をもっと広く捉えています。情報整理や課題解決力だけでなく、お客様への説明力やプロジェクトのリスクを検知し対策をすることも含めて、「技術力」であり、フューチャーが大切にしている点だと感じています。

例えば、私は基盤やミドルウェアのパラメータ設計はできません。しかし、お客様が期待するシステムは理解しているので、そのシステムをどのような段取りで設計し、どういう挙動をすることが理想なのかをチームに指示を出すことができます。また、設計者と顧客の橋渡しも得意としています。設計者が気づいた課題や決めなければいけない仕様をユーザーへの業務影響がないかを見極め、方針を考えます。それをお客様に説明し合意を取ることができます。

「伝書鳩ではいけない」ということを意識し、お客様へ説明するときもメンバーと会話するときも、自分の考えを持ち、自分なりの判断基準やロジックをもって整理しています。また、私は複雑な物事をシンプルに整理し、構造的に可視化することが得意です。プロジェクトにおいては、複数の要因が重なり合うことで問題が複雑化することもあります。そういうときは、自分の知らない技術的なことであっても、業務フローやパターンの検討であっても、率先して首を突っ込み、解決の糸口を顧客やメンバーと一緒に考えています。

5.今後に向けて

プロジェクトメンバーからの信頼も獲得できていると感じていますが、高い技術力を持つメンバーを束ねてプロジェクトを統括するには、まだまだスキルや経験値の不足を感じることも多いです。考え抜かれていない浅い発言や責任感が感じられない発言ではメンバーからの信頼は獲得できません。「お客様により大きな成果、価値を提供していきたい」「メンバーとも成功を分かち合いたい」そのためにも自分自身の視座を高め、スキルを高めていく必要があり、自己研鑽には終わりがないと感じています。

フューチャーでの経験や実際にスキルの高い社員との仕事を進めていくことを通じて、入社直後に感じていた自分自身の「技術力不足」に対する負い目は徐々に無くなり、自分自身が周りよりも得意な点も見えてきたことで自信にも繋がってきています。私のように、技術バリバリのエンジニア出身でない方や経験が少ない方でも、技術が好きで顧客への高い貢献をしていきたい、もっと自分のスキルを高めたいと考える方がいらっしゃれば、ぜひフューチャーで一緒に働いてみませんか。


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