ITコンサルタントへの成長記録~気合だけでは無理。苦手意識への向き合い方が自分を成長させる~
こんにちは。2020年7月新卒入社の菊地紀子です。今回は入社4年目の私がITコンサルタントとして奮闘する姿や仕事に対する向き合い方をお伝えします。この記事を通して、入社間もない若手社員や就活生など仕事に対して不安を抱いてる方の意識が「楽しそう」「挑戦したい」へと変わってくれたら嬉しいです。ぜひ最後までお付き合いください!
未知への挑戦心で入社を決意
私は宮城県の石巻市で生まれ育ち、2011年に東日本大震災を経験しました。地元復興の遅れや地方産業が衰退していく様子は心苦しく、何らかの形で地元に貢献したいと思いながらもスキル、経験、知識のない私には何をするべきか分からず行動力もありませんでした。そして月日が経過し、私は大学進学とともに地元を去り、気づいたら就職活動目前となっていました。
就職活動では、企業研究を通じてどの業界でもITが必要であることを実感し、ITを学べることや、幅広い業種で業務を経験できること、そして地元に貢献するためにも地方に携われるプロジェクトがあることを軸に企業を見ていました。最終的にすべての点にマッチしているフューチャーに入社を決めます。私はアメリカ留学や国内外のインターンシップを通して未知なるものへの挑戦心はあったので、IT未経験ではありましたが、少しの気合で乗り切れるだろうという気持ちで入社しました。
気合だけでは足りないフューチャーの新人研修
入社後すぐに「少しの気合」だけではどうにもならないことを目の当たりにしました。研修開始当初は「このくらい理解してればいけるだろう」という安易な考えで進めてしまい、見事に駆け出しからきれいに躓きました。新人研修で学ぶITカリキュラムは、要件通りに動いてエラーなく処理が終了するだけではなく、なぜそうなっているのかを理解しないと合格できません。「原理原則の理解」を何度も研修リーダーから聞かされ、当時の私にとっては恐怖の7文字になっていました。同期との進捗の差が大きくなるにつれて、配属後の不安や私自身のIT素養への疑問も大きくなっていました。
不安を抱えながらも同期や研修チームのサポートを得てなんとかITカリキュラムに合格し、必死の思いで(なんとか)研修を修了することができました。本配属では将来的に地方貢献に携わりたいと思っていた願いが叶い、地方銀行の融資システム導入プロジェクトに配属されました。この時点で最低限のIT知識は身につけていましたが、研修時に感じたITへの苦手意識は払拭されておらず、その状態のまま配属先プロジェクトの開発フェーズへと入りました。
案の定、大きく躓いた初めての開発作業
担当した仕事は、ありがたいことに(?)難度の高い機能の開発担当となりました。しかし開発担当領域に設計から関わっていなかったことに加え、銀行業務・ITの知識が不足しており、何から手を付けて良いか分からない、何を相談すれば良いか分からない状態が続きました。さらに早く終わらせなければと焦る気持ちが作業工程の手戻りの原因となり、期日の見直しや先輩にタスクの一部を引き取ってもらう結果となりました。当時の私は「顧客が求めるものは?」「設計をさらに良くするには?」と意識を持つ余裕さえなく、ただ渡されたタスクを期日に向けてこなすという気持ちで取り組んでいたように思います。その結果、難度の高い機能に携わっていながらもITスキルが高まっている実感がほとんど湧きませんでした。「自分にこの仕事は向いてるのか」と疑問に思うほど精神的にも余裕がなかったように思います。
私を変えた主担当としての経験
担当フェーズがひと段落したところで、追加の開発案件の主担当にならないかという話を持ちかけられました。自身のITスキルを考えると「私にできるだろうか」と引き受けることに不安もありましたが、これまでの経験で思うような成長ができなかった悔しさが残っていたこと、業務でもITでも更に成長したいという思いから新規機能の主担当として案件の推進に挑戦することにしました。「苦手意識に向き合うには経験を積むことが大切」「何ごとにも挑戦してみよう」といった上司のアドバイスも後押しとなりました。
新規案件は深い業務知識が必要であり、20年以上の経験がある銀行員と同レベルの会話を要する難しいものでした。私とリーダーの二人体制でしたが、顧客調整からシステム構築の実作業はほぼ私一人で担い、まさに主担当としての立ち回りが求められました。もし私の考慮が漏れた場合、顧客や後続フェーズのタスクに影響するため苦手とは言ってられない状態であり、品質の高いアウトプットをださなくてはと、自身の成果物に対する責任感を強く感じるようになったのはこの頃からだと思います。もちろん今までも意識はしていましたが、仕様を把握しているのがリーダーと私の二人だけという状況により、私自身が覚悟をもって臨む契機になりました。毎週の顧客会議においても、以前の私であれば「質問を聞かれて即答できなければどうしよう」と不安にかられていましたが、主担当となった今ではそんなことは言ってられません。会議での疑問点はできるだけ早く明確にし、「できることは今やればよい」というポジティブな考え方に切り替えることで苦手意識が少しずつ薄れていきました。同じ状況であるにも関わらず自分の意識を変化させることで、これほどまでに仕事への取組み方が変わるのだと身をもって実感しました。
設計フェーズでの大まかな処理の流れを決めるだけではなく、後続の開発フェーズに備えてソースコードがイメージできるように詳細に設計書に記述していくことを意識しました。最初の案件では考える余裕すらなかったことです。「顧客が求めているものは何か?より便利な仕様とは何か?」と常に考えられるようになってからは、これまで感じていたITへの苦手意識は自然と小さくなり、同時にこの仕組みをより良い形にしたい気持ちが大きくなりました。ポジティブに考えられることで余裕も生まれてきたと思います。そんな想いで設計を終え、開発フェーズになって自身が開発したプログラムが設計時の想定通りに動いたときの嬉しさは今でも鮮明に覚えています。あまりの嬉しさに恐らく一人でニヤニヤしていたと思うので在宅ワークで良かったです(笑)
最後に
普段はかなりポジティブマインドで生きている私が、入社後の苦労について詳しく話すのは初めてです。この1年でITや仕事に対する私の向き合い方は大きく変わりました。それは年次を重ねて知識が増えたからというよりも、ある時点をきっかけに推進しなければいけないという責任感が芽生えたことが理由です。苦手から逃げずに向き合い考え方をかえたことで、できることが増え成長できたと感じています。この成長実感は、自分の努力もありますが、挑戦させてくれる環境や先輩のサポート、同期同士の支えがあったことも大きいと感じています。
フューチャーでは、年次に関係なくやりたい気持ちさえあれば挑戦できる環境があり、悩みを聞いてくれる環境です。私も最初の案件の開発フェーズの終盤で、自分の経験不足やITの知識不足への不安をリーダーに相談し、後押ししてもらったからこそ新規機能の開発を主担当としておこなうことができました。思い切ってチャレンジしたからこそ苦手と向き合うことができ、いまこうして自身の経験を振り返って語れるまでになりました。今後はプロジェクトの安定稼働に向けてまい進するのはもちろんのこと、個のスキルアップや顧客に対して価値を提供できる「ITコンサルタント」としてさらに成長していきたいと思います。