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MBA通信 From シンガポール ~MBA修了と今後~

この記事は、2021年8月31日に全社宛に共有されたレポートです。

MBAの学生としてNanyang Technological University(NTU)と早稲田に通っている柳原です。

早稲田に通い始めて早5ヶ月が経ちましたが、今日をもちまして課程が修了致しました。この約1年あっという間でしたが、知識・交友関係が大きく広がり、このような機会を頂けたことに感謝しております。

さて今回は、早稲田で受講したクラスを一部紹介したいと思います。

1.Technology and Operation Management(必須)

デザインシンキング、ユーザーイノベーションやリーンスタートアップなど新規ビジネスを考える上で参考となる考え方や、プラットフォーム戦略やドローンビジネスなどを学ぶクラスです。

この講義はケースを中心にしてクラスディスカッションで学びを深めるスタイルでした。また講師はスタートアップ領域に造詣が深い方で、3MやIDEOの商品開発手法をケースとクラスディスカッションを通じて学べたのは面白かったです。基本的には、リーンスタートアップの考え方(顧客との対話を重視しスモールスタートで始める)でまとめることができるなという印象です。

2.General Management(必須)

今まで学んだことを実際にどのように活かすかをケースを通じて学ぶクラスです。戦略・ファイナンス・組織など総合的に活かす必要があるクラスのため、General Managementという講義名にしたそうです(General Managementは講師の造語)。

講師の方がBCGでパートナーまで昇進した方で、実務の経験も織り交ぜつつ、生徒の考え方を強化させようとしてくださるのが印象的でした。また、メガネメーカーの社長にゲストスピーカーで来ていただき、赤字から黒字にV字に回復した話(どこに課題がありどのように対応したか、眼鏡会社としてどの方向に進むべきかなど)は非常に参考になりました。

3.トレードオフマネジメント(選択)

早稲田は日本語で教えているクラスも受講できるので、日本語クラスも紹介したいと思います。名前の通りトレードオフ(品質と価格など)をどのように解消しているか、トレードオフを上手く解消している企業のケースをもとに学ぶクラスです。

大学時代の恩師に「企業経営の本質はトレードオフ関係をいかにマネジメントするかだ」と教わったのを今でも覚えていたのがきっかけで受講しました。特に、トレードオフを上手く解消している企業は、2軸のみで検討するのではなく、その業界にとって重要な3軸目を設定することで、2兎追いも可能となってくるという話が非常に興味深かったです。

4.企業価値創造型経営(選択)

こちらも日本語で教わるクラスで1週間で講義を終わらせる集中講義でした。企業のパフォーマンスを測定する1つの基準として企業価値という概念を用い、いかに企業価値を向上させるかファイナンスと経営戦略の観点で学びます。このクラスは一番ハードで一番面白いクラスでした。

講師が現役のマッキンゼーのパートナーだったので、平日は夜、土曜日は朝から夕方まで実施するというスケジュールでした。また、最終日にグループでのプレゼンがあり、受講生の多くは夜間MBAの人たちだったので、議論は授業終わりと日曜日に実施することになり、まさに1週間すべてをこのクラスに捧げました。

クラス規模は130人とこれまでで最大でした。グループでのプレゼンは予選と本選に分けれていたのですが、私たちのチームはかなり議論したこともあって、本選に進むことができました。本選にいくとグループワーク(全体成績の50%)の成績がA+になるので、筆記試験(全体成績の40%)で計算ミスをした私にとっては非常に良かったです。

早稲田生(日本語コース)との写真。企業価値創造型経営の本選出場後に撮影。

5.Project Research(必須)

こちらは卒論です。早稲田はMBA生全員に卒論を課しており、Nanayang-Wasedaダブルディグリー生も例外ではありません。ただ、5ヶ月という短い期間でしたので、2人1チームで約6,000字+プレゼンという譲歩はありました。(通常は1年くらいかけて個人で1万~2万字+プレゼン)

お題は自由でしたので、今後のシンガポールビジネスを見越して「IT Professional Development Business in Singapore」としてまとめました。フューチャーにはIT人材の育成事業をしているCodeCampがあること、シンガポールはIT人材不足であること、また、個人的に教育ビジネスに興味があったのでこのテーマにしました。

シンガポールのIT人材の求人条件や政府のIT人材育成支援などを調査しつつ、ターゲット層・ビジネスモデル・競合・差別化・提携戦略・コース内容・マイルストーン・予測収益などを検討し、非常に面白かったです。

まだ検討の余地はありますが、将来はこの内容をベースにシンガポールでビジネスを展開したいと思っています。

6.その他クラス

他にも様々なクラスを受講しました。NTUもそうでしたが、必須科目が非常に多いのが特徴です。早稲田のMBA生に話したら「この短期間でなんでそんなに取っているの?」と言われました。

・Entertainment Business(必須)
・Human Resource Development of Global Business Leader(必須)
・Innovation Management(必須)
・IT Strategy(必須)
・Japanese Management(必須)
・Operation Management(必須)
・Problem Solving from General Management(必須)
・Technology Strategy and Management(必須)
・情報セキュリティ(選択・日本語)

7.最後に

2021年8月で卒業するので、MBA通信も終わりになります。MBAを取得したいと思ったのが2017年8月だったので、ちょうど丸4年の年月を経てMBA課程を修了することができました。

4年のうち3年ほどはMBA出願準備で怒涛の日々を送っていましたが、ビジネス領域の知識を包括的に学びたいという当初の目的は達成することができました。また、知識の他にも今後会社を引っ張っていくあろうアジアを中心としたクラスメイト、実務と理論を兼ね備えた教授陣との関係を構築できたことは非常に大きかったです。今後はMBAで培った内容を活かしてフューチャーのお客さまへ貢献していきたいと思います。

最後は早稲田ライフを写真を通じて共有します。

早稲田MBA生がシンガポールにいたので、シンガポールにいた時に会った写真
早稲田MBA生(英語コース)との写真




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