PROJECT STORY|Project3:「FutureBANK」【インタビューアーカイブ】
顧客のビジネスの未来図を描き、最先端の技術で具現化する。
フューチャーが持つ付加価値を
プロジェクトをとおして紹介します。
岩本 亮(IWAMOTO Ryo)
2003年キャリア入社
プロジェクトの背景と概要
創業以来、流通、小売業界を得意としてきたフューチャーが金融業界に本格的に取り組み始めたのは2000年前後。おりしも政府が推し進めた金融改革である「日本版ビッグバン」により規制緩和が進行し、生き残りをかけて各金融機関の競争が激化した時期である。フューチャーがはじめに手掛けたのは改革気質に富む地方銀行。このプロジェクトでつくりあげた、渉外・融資業務を支援するシステム「KeyMan」は、当時まだ具現化していなかった銀行ビジネスの先進的なコンセプトを最先端の技術で実現した、まさに時代を先取りしたものだった。この実績が評価され、その後、多数の地方銀行に展開されるとともに、メガバンク、証券、保険などへと着実に守備範囲を広げていった。
そして2011年、約10年の経験とノウハウを集約した金融機関様向けの情報系戦略業務サービス「FutureBANK」を生み出した。サービスは順調に拡大し、いまやフューチャーの金融ビジネスを支える大きな柱に成長を遂げている。
手を挙げてフューチャー発のサービスを創造
「FutureBANK」の立ち上げから関わり、いまは「FutureBANK」および銀行系プロジェクトの責任者を務める岩本亮は、サービスを生み出した背景についてこう話す。
「『KeyMan』は当初のリリースから10年以上経ったいまでも陳腐化しておらず、多くのお客様に導入、継続利用いただいており、評価も高い。ただ、お客様の要望に合わせてつくりこんだものなので、他の銀行様に導入いただくときは、お客様の業務や状況などに応じて、不要な機能をそぎ落とし、新たな機能を追加するという工程が必要でした。多くのお問い合わせをいただき、実績が重なるにつれて、より広くご利用いただけるような形にすれば、さらに社会に貢献していけるはずだという思いが強くなりました。これまで20行以上ものお客様を手掛けてきた経験やノウハウを凝縮した、フューチャーブランドのサービスを創り出したい!と考えるようになったのです」
岩本たちの熱い気持ちを受けて、経営陣はR&Dとして活動することを承認。予算もついた。これまで「銀行系プロジェクトを担当してきた50名近いメンバーが一堂に会し、新サービスのあるべき姿を模索していくこととなった。
持てる知見と技術を結集し、「FutureBANK」が誕生!
「プロジェクトで得たノウハウを体系的に整理し、機能ごとに必須かそうでないかを判断していきました。メンバーは強い想いを持ってそれぞれのお客様と向き合っていたため、意見をまとめていくのに苦心しました。ただ、お客様のためにいいものをつくりたい、自分たちが得てきた経験を役立てたいという気持ちは共有していましたので、議論していて楽しかったですね。ひとつの目的に向かい協力する過程で、メンバー同士が、各自のバックグラウンドや強み、人となりを知って、深いつながりを持てたのも大きな収穫でした」
最終的に、必要不可欠な機能をそれまでの800から400に厳選。2年超をかけて、納得のいくサービスをつくりあげた。
「顧客視点を追求し、徹底的に使いやすさにこだわりました。経営から現場まで、金融業務の広範囲をカバーしていますので、全行的に業務を効率化、改善し、お客様のビジネスの収益力やサービスの質を向上させます。しかも、サービスインにあたっては従来の新規構築と比較して、時間とコストを半分にすることができます」
「FutureBANK」の誕生によって、より幅広い金融機関に対して高品質のサービスを提供できるようになった。これはすなわち、フューチャーのビジネスの社会的意義がさらに向上したということになる。岩本たちは極めて価値ある取り組みを成し遂げたのだ。
お客様からの絶大な信頼を獲得
素晴らしいサービスはできあがった。次はそれを使っていただく段階だ。しかし金融機関は事例や実績を重んじるもの。いかにフューチャーが同領域で確かな成果を挙げていても「FutureBANK」としてのものではないため、当初、プロモーションは思うようにいかなかった。
「サービス内容には絶対の自信がありましたので、歯がゆかったですね。そんな状況のなか、改革に積極的なお客様と出会えたのが本当に幸運でした。『これは私たちが思い描いた理想的なサービスだ』と言っていただけた時には、胸が熱くなりました。絶対に成功させてみせる!メンバー全員がそう胸に誓いました」
これを機に「FutureBANK」は上昇気流に乗る。現在までに5行での採用が決定。3つのプロジェクトが同時に走ることになり、社内では嬉しい悲鳴が上がった。
「お客様と強固な信頼関係が築けたのが大きかったです。多くの銀行様を前にプレゼンテーションする機会があったのですが、『FutureBANK』を採用いただいたお客様が自ら一緒になってサービスを紹介してくださったのです。こうした例は他社のサービスでは起こりえないこと。私たちのサービスの品質やメンバーの仕事ぶりが評価いただけたのだと、とても嬉しかったですね」
それぞれが成長し、新しい未来をつくっていく
手を挙げて、あるべきサービスの姿を模索し、実際につくり、世の中にその価値を広めていく……。新たな事業創出を自らの手で成し遂げた喜びは大きかった。様々な効果もあった。参画したメンバーの成長である。
「最初のプロジェクトで抜擢した新人が、いまではリーダーとして誰よりもお客様から信頼される人材に育ちました。『FutureBANK』を採用いただくことは、現場はもちろんのこと、経営視点で業務全体を最適化するということです。経営トップから現場のご担当者まで、とても改革意識の高いお客様と真剣に仕事をすることで、自分の頭で考え、行動し、確かな技術も身につけている。社内でも“銀行系チームのメンバーって優秀だよね”と言われることも多く、とても誇らしいです」
「FutureBANK」は金融機関向けの戦略業務サービスとして確かな地位を築いた。しかし岩本は現状にとどまらない。見据えるのはさらに先だ。
「『FutureBANK』をブラッシュアップしていくために専属のチームをつくりました。お客様からのフィードバックを入れて、常に進化しながら、今後もさらなる発展を遂げていきます。私個人としては、新たな取り組みを考えています。お客様である金融機関様はもちろんのこと、さらにその先のエンドユーザー、世の中に対して革新的なサービスを提供したい…なんて、考えただけでワクワクします。フューチャーは最新の技術を取り込みながら新しいことにチャレンジし続ける会社です。また仲間たちと“これをやりたい”“こういうのはどうだろう”と本気でアイディアをぶつけあって、新たな扉を開きたいと思います」
Strong Point
金融機関のコア業務である営業推進、預り資産販売、融資審査、収益管理、リスク管理などを中心に、広範囲な業務を一気通貫でカバー。従来と比べ圧倒的に短期間かつ低コストでサービスを提供し、全行的な業務改革をスムーズに実行する。柔軟性や拡張性の高いしくみで、顧客ごとの要望や将来的な展開をフレキシブルに実現。モバイルにも対応し、スマートデバイスを活用した渉外活動を強力にサポートする。
本記事は2016年に実施した採用HPインタビューのアーカイブ記事です。
そのほかの「PROJECT STORY」もご覧ください。