入社1年目でAIモデル開発に挑み、チームでつかんだ成果 【個人プレゼン決勝戦インタビュー】
学生時代から数学やAIが好きで、それを活かせる仕事がしたいとフューチャーに入社した松川真之介さん。入社当時からやりたい仕事についての明確な考えを持ち、現在は大手物流業のお客様にむけて高いパフォーマンスを発揮するAIモデルを開発しています。本当にお客様の役に立つAIを開発することが仕事のやりがいだと話す松川さんに、フューチャーとの出会いや現在のプロジェクトについてお伺いしました。成果をあげた個人をたたえ合うフューチャーならではのイベント「個人プレゼン決勝戦(2020年)」で3位に入賞した松川さんのインタビューをぜひご覧ください!
◆好きで得意な数学やAIを実務に活かしたい
―― 数学やAIが好きとのことですが、フューチャーとはどのようにして出会いましたか?
大学は物理学科で、物理現象を扱ううえで数式を用いるなど、数学に触れる機会にはとても恵まれていました。個人的には数学的な技術がとても面白いと感じ、物理はもちろんですが、途中から応用数学にも興味を持つようになりました。
数字に囲まれた仕事がしたくて、保険会社での保険金の計算業務など、数字を扱う業界や仕事をいろいろ検討していくうちに、「IT業界でもAIの分野であれば数学の知識を活用できるのではないか」と思ったのが最初のきっかけです。IT業界のなかでもフューチャーが魅力的だったのは、実装ができることと、本当の意味で若手にチャンスが与えられる会社であることです。たくさんの会社を見ていく中で、その点が唯一無二であるとはっきりわかりました。当時の自分なりにいろいろと考えた結果、「実際に飛び込んだときに自分が楽しめるのはどの会社なのか」の観点でフューチャーを選び、入社を決意しました。
―― 当時から、研究ではなく、実ビジネスにAIを活かしたいと考えていたのですか?
私がこだわったのは、現場で役立つAIです。AIを研究の一部で終わらせるのではなく、実際にお客様の役に立ち、喜んでもらえるAIモデルの開発をしたいと強く思いました。その過程においてはもちろん研究も必要ですが、自分が実際に開発・構築したAIモデルにより、どれだけの省力化やコスト削減に貢献できるのか。それを追求したかったのです。
◆入社1年目にして理想の仕事に従事
―― 配属後は一貫してAIモデルの開発・構築に従事されていますね。
はい。大手物流業のお客様向けに、AIやディープラーニングを切り口に具体的なソリューションを検討するチームに所属しています。ビジネスの規模が非常に大きく、AIを研究開発で終わらせるのではなく、お客様の実務で活かされる品質のAIを実装することを信条としています。
これまでは人間がやっていた業務をAIが代替するとなると、人と同じ精度が求められます。その精度を達成するのは容易ではなく、技術的にも数字的にもチャレンジングな場面が実際にはとても多いです。とくに、最後の数パーセントの調整は本当に難しくて、それがなかなか実用化に至らない要因でもあります。
例えば、文字を読ませるにしても、それが人と同等の精度あるいはそれ以上の精度を達成するとなると、難易度は極めて高いです。結果を出すのは相当難しいですが、チームリーダーを中心にゴールラインをお客様としっかり調整し判断しています。メンバーは皆、技術面でも精神面でもチャレンジ精神が旺盛であり、成果を数字で明確に表すことへのこだわりも強い集団です。だから面白いし、やりがいを感じて自分も頑張ろうという気持ちになります。10名弱ですが、若手からシニアまで上下の垣根なくお客様のためにできることを皆で一丸となってやろうとする意志はとても強いチームであると感じています。
―― このチームには自ら志願して参画したと聞いています。どのようなきっかけでしたか?
入社して3カ月が経ち、配属の希望を明確にするために各所にヒアリングして情報収集をしていたところ、ちょうど「Best Project of the Year」という最も会社に貢献したプロジェクトを選出したたえ合う全社イベントがありました。そこでの企画の一つで、現在私が所属するチームのリーダーが「フューチャーを日本一のAIカンパニーへ」と題したプレゼンをしたのですが、チームの取り組みの意義や目指していることを聴いて感銘を受けました。何より、心から楽しんで仕事をしているのが伝わってきて「このチームに入りたい!」と強く思い、直感と情熱を信じ、自ら志願して自分を積極的にアピールしました。配属が決まったときは嬉しかったですね。
もし仮に、そのプレゼンを聴く機会がなかったとしたら、今のこの心から望んで取り組めている仕事には巡り合えていなかったかもしれませんし、現状のようには頑張れなかったのではないかと思います。
―― 入社1年目で、希望する仕事に出会えることは稀だと思います。松川さんご自身はそれをどう捉えていますか。
傍から見ると順調すぎて、かなりの幸運の持ち主であると見えますよね。自分でも今こうして理想の仕事とチームに出会い充実した日々を送っていられることは、もちろん苦労もありましたが運もあったと思っています。ただ、やはり多くの方々の協力があってこそ。リーダーやメンバーのおかげだと感謝しています。
「自分はこうしたい、これをやりたい」と主張したとき、それを否定しない環境がフューチャーにはあり、それがカルチャーだと思っています。新人研修リーダーたちも、自分の望みを主張することにまったく否定的な態度ではありませんでした。それは、後押しになっただけでなく挑戦することへの応援と感じることができ、精いっぱい努力して頑張ろうという気持ちになりました。
―― 入社初年度で、フューチャーの称えあうカルチャーを体現するイベントの一つでもある「個人プレゼン決勝戦」のファイナリストに選出され、3位に入賞されましたね。
私としては、個人ではなくチームを代表して成果を全社にアピールすることしか考えていませんでした。タイトルこそ「個人」ですが、自分自身の仕事はチームの中の一つの役割でしかありません。ですので、まずはそれをしっかりと全社員に伝えることが重要であると考えました。チームの仕事や成果には自信があったので、上位に入賞できるのではないかと思っていました。だから、3位という結果には納得していますが、本音を言うと残念でもあります。
これまでを振り返ると、確かに自分は幸運でした。ただ、それはたまたまその場に居合わせたという意味での幸運ではなく、ベストを尽くせば運と偶然が最後は味方してくれるということだと思っています。信念や目的意識が明確で、チャレンジ精神をもって常に努力しアンテナを張っている人は、訪れたチャンス(人や事象)を見逃さず確実にキャッチするということです。単に結果だけ良かった人に運があったのではなく、努力してきた人には運が味方するのだと実感しました。
◆AIのスペシャリストとしての今後
―― フューチャーには、AIを活かせるプロジェクトがたくさんあります。今後はどのようなことにチャレンジしたいとお考えですか。
あまり先のことは考えておらず、当面はこのチームで貢献したいです。いま担当しているお客様は、AI戦略が先進的でAIの活用も積極的ですので、私たちが貢献できることは次々と出てくるのではないかと思っています。お客様の実務で大きな成果を出せるAIに携わっているのは本当に光栄でやりがいがあります。また、お客様へ大きな貢献ができるということは、それだけフューチャーにも貢献できているということですし、これ以上のことはありません。
―― 自作したAIモデルが企業のなかで役に立つことは嬉しいですね。
本当に嬉しいことです。AIモデルを自作し、自力で精度を高め、メンバー全員でデータを確認し判断していることがこのチームの最大の強みです。それがお客様の役に立ち、成果があらわれたときはとても嬉しいです。いま所属しているチームは仲間意識が強く、プラスのことは皆で分かち合え、悩みは共有して解決に向けて全員で努力しているところが素晴らしく、誇りに思っています。仮に、たったひとりで優れたAIを研究していても、これほどの大きな仕事を成し遂げ達成感を得られることは無かったのではないかと思います。
――最後に、後輩に向けてのメッセージをお願いします。
自分なりに「ここだ!」と思える会社や、情熱を注げる仕事に出会えたら最高です。本当に味方してくれる運・タイミングは、しっかり考え行動し、たゆまぬ努力を続けている人に最終的にもたらされると私は思いますので、それを見つけようとする探求心は大切に持ち続けていてほしいです。世の中にはどうにもならないこともありますが、自分で判断し決められる要素も多いと思います。自分の考えや希望を声に出して表現することで、「これは!」という仕事に出会える可能性はより高まります。ぜひ、自分にとって最高の仕事や会社を見つけてください。
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PR・IRを担当しているので、役員やリーダーと仕事をする機会は多いのですが、若手と接することは普段はほとんどありません。松川さんとは今回のインタビューで初めてお会いし、人柄や考え方を初めて知りました。若くしてしっかりした信念を持っていて、目標の達成や理想の追求のためにたゆまぬ努力を続けていることに感心(私は20代の頃、それほど深い考えなどなく気楽に過ごしていたような…)しました。自分がいま身を置いている環境に感謝しそこでベストを尽くそうとする姿勢には年齢に関係なく学ぶ点が多く刺激を受けました。